手紙






拝啓ナタル・バジルールさま。

先日はあんな態度をとって申訳ありませんでした
あの後僕、凄く反省したんです。深く深く、反省したんですよ。
あんなに何発も君に向かって銃を乱射して・・・痛かったでしょう?

・・・・・済みません、深く反省した    というのは嘘です。


生憎僕は、そう正直に自分の非を認めるような男じゃないんですよ。
大体僕の、どこがいけなかったんですか?
何がいけなかったんでしょうか?それがよくわかりません。
何だってあんなに君は必死になって、僕と心中しようと思ったのか。

解らないんですよ。

でも反省した、というのは嘘ではありません。一部だけ僕の中の非を認めました。
それは君に向かって、その綺麗な身体に向かって発砲してしまったという事実だけです。


でも君にも解って欲しい、
僕が君に銃を向けたときの気持ちを。
解って欲しい、僕がどんな思いであの判断を下したのかを。
君には、全てを解って欲しい。

そう、全てを。


僕は自分の非にも気が付かない。
気が付かないふりをして生きてきた。

そのふりさえも、気が付いて欲しい。--------君に、解って欲しかった。

もしも君が解ってくれたなら、



・・・・・・・もしも君が気が付いてくれていたら、あるいは・・・




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